はじめに|海の近くで自給自足するために
僕は、子どもの頃、海沿いで暮らしていました。
そのころは、あまり意識することは、なかったんですが、海から食材を調達するためには、その場所に漁業権が設定されているか確認しないと、罰せられる可能性もあるようです。

海沿いに住んで自給自足暮らしを目指している僕としては、必須の知識です。
この記事では、身近な貝や海藻などの食材を、安心して海から調達するために知っておいた方が良い知識として、漁業権の設定状況を調べる方法をお伝えします。

海の恵みを最大限に受けるためには、知っておきたい知識だと思います。知っておけば、余計なトラブルを避けることもできます。密猟にならないように気を付けましょう。
漁業権の種類|貝や海藻にも漁業権って設定されている?
漁業権は、貝や海藻にも設定されています。
そして、日本の沿岸には、ほぼすべて、なんらかの漁業権が設定されています。

「漁業権が設定されてない海なら、何をとってもいいんでしょ。」と、思ってしまいますが、そんな場所がほとんどないんです。
漁業権の種類は、下の表のような分類になっています。
| 漁業権の種類 | 対象の漁業 | |
| 定置漁業権 | 定置漁業を営む権利 | |
| 区画漁業権 | 養殖業を営む権利 | |
| 共同漁業権 | 第1種共同漁業権 | 藻類、貝類等 |
| 第2種共同漁業権 | 小型定置など | |
| 第3種共同漁業権 | 地びき網など | |
| 第4種共同漁業権 | 寄魚漁業など | |
| 第5種共同漁業権 | 内水面等 | |
一般の人が海で貝や海藻を採ろうと思ったときに気にするのは、「第1種共同漁業権」という種類の漁業権のようです。
具体的に対象になる貝や海藻の種類は、細かいエリアが設定されていて、そのエリアを確認しないと分からないようになっています。

県や市町村ごとではなく、かなり細かいエリアが設定されているので、気を付けないと間違えてしまいそうです。
漁業権をマップで調べる方法『海しる』|密漁にならないように、調べておけば安心
海洋状況表示システム「海しる」というインターネット上のシステムでマップ上から漁業権を調べることができます。
操作説明は、「海しる」のページ内にもありますが、貝や海藻について調べる手順を詳しく説明します。
(2025年11月現在のページで解説しています)
①海しるに入る

②漁業権のエリアを表示する
(レイヤーという表示する内容を追加します)


③調べる部分を拡大して表示する

画像は、日本全体が表示されています。
薄緑色が、共同漁業権が設定されているエリアです。

日本の海岸全体に漁業権が設定されていることが分かります。
④調べたいエリアの漁業権を確認する

薄緑色のエリア内をクリックすると、漁業権の情報が表示されます。
同じエリアにいくつかの漁業権がある場合には、三角印をクリックして、確認できます。
貝や海藻の漁業権は、「第1種共同漁業権」なので、その内容を確認します。
画像の例だと、
わかめ、いわのり、てんぐさ、もずく、あわび、とこぶし、さざえ、なまこ、うに、たこ
に、漁業権が設定されているので、このエリアでは、これらの貝や海藻は採ってはダメってことになります。

自分がよく行く海の漁業権は、あらかじめ調べてスクショしておくと、すぐに確認できるから、安心です。
もし違反したら|漁業権が設定されている貝や海藻を採ると罰則も
もし、漁業権が設定されている貝や海藻を採ってしまうとどうなるのか?
「海は、誰のもでもないんだから、採っていいだろう!」という言い分は通用しないようです。
「漁業法」という法律で漁業権は守られていています。
漁業の方達や、地方自治体が密漁パトロールをされているようです。
また、警察に通報されることも考えられます。
アワビやサザエを無許可で採った場合には、漁業法違反で、最も重い場合には、3年以下の拘禁または3,000万円以下の罰金という罰則も法律で定められています。

注意されるだけで終わらない場合も考えられるので、きちんと調べて、安心して海の食材をいただきたいですね。
