退職

市役所に就職した理由

退職

私は、今年度末(2025年3月)に約25年勤めた市役所を退職することにしています。
そもそも、なぜ市役所に就職したのか、思い返してみました。
25年も前のことなので、少しあやふやかもしれません。

大学で学んだこと

私は、地方の国立大学工学部に在籍していました。
大学で学んだのは、ロボットに関連する電気工学、電子制御、機械工学、各種力学が中心でした。色々な実験機器を動かすために膨大なプログラムも書いていました。
3年生になると、メーカー企業に数週間のインターンに行き、メーカーの雰囲気を感じさせてもらいました。

しかし、卒業する頃に、このまま、この専門で仕事をしていくことが楽しそうだと思えなくなり、時間稼ぎのような理由で大学院に進学しました。

そんな進学理由だったので、学業に身が入るわけもなく、バイトに明け暮れ、試験は追試で合格、というギリギリ路線を走って、なんとか卒業しましたが、あまりに学校に馴染んでいなかったので、卒業式にも出席せず、事務室に卒業証書だけもらいにいきました。

今思えば、何やってんだ、という感じです。

大学時代の生活

ありがたいことに、せめて家賃が払えるように、親からの仕送りを貰っていました。
ただ、食費や電気代・水道代は、バイトで稼ぐしかないので、よくバイトしました。派遣会社にも登録して、日雇いのような仕事もしていました。さらに、奨学金ももらって、生活が成り立っていました。

コンビニで夜間のバイトをしていたときには、大学に行って、そのまま夜間のバイトに行って、またそのまま大学に行く、という、いったい何時寝ればいいんだということもありました。理系の学部はかなり講義や実験が多かったんですよね。
当然ですが、講義中はほぼ居眠り状態です。

お金がないときは、家賃を数か月滞納することもありました。よく追い出されなかったと思います。食べ物が不十分だったのか、体重もどんどん落ちていき、大学の健康診断を受けた時には、「不整脈」がありました。

いったい、何しに大学いってるんだ、という感じです。
こんな、大学生活を経て、卒業と同時に、奨学金(=借金)が数百万円という状態でした。

こんな経験を経て、「お金の安定」ということへの執着心が強くなりました。
安定志向と言えば、公務員です。

市役所の採用試験を受ける

大学の同級生の多くが、自動車メーカーや電器メーカーに就職していきましたが、「安定志向」の私は、公務員を選択しました。

事務職は、受ける人が多く、かなり倍率が高かったので、技術専門職の職種で試験を受けました。今思えば、かなり消極的な選び方です。
公務員試験の中で、数的推理とか判断推理という、算数の延長上のパズル的な問題だけが得意だったので、ほぼそれだけが取り柄で、合格することができました。

こうして、見事「安定職業」に就くことができたのでした。
初任給は、メーカーに就職した同級生よりもかなり低いものだったと思いますが、学生の時のお金のない生活を経験したせいか、「なんて余裕がある生活なんだ」と、喜びました。

こんな経過で市役所を選んだのでした。
当時の採用面接では、当然、もっと取り繕った理由を、話した気がしますが、その話は、あやふやなままにしておきます。


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